『ドラム缶』
夜明け前に事務所に帰ってきた。これから日報を書かなきゃならない。トラックで建設残土を山に捨ててきたのだ。 世の中には適法にやっているところもあるのだが、コストを抑えたい建設会社などがうちのところに持っ […]
夜明け前に事務所に帰ってきた。これから日報を書かなきゃならない。トラックで建設残土を山に捨ててきたのだ。 世の中には適法にやっているところもあるのだが、コストを抑えたい建設会社などがうちのところに持っ […]
AがBを殺害した。Aの殺害は事実であると断定された。 誰によってか?AとB以外の者たち全てによってである。 Aはその罪を責められることとなり、死刑が宣告され執行された。すなわち、Aは殺害された。 誰に […]
便器に吸い込まれてしまった。 正確には、吸い込まれそうになった、と言いたいのだけれど、事実はそうではなかった。吸い込まれてしまったからである。 なぜというに吸い込まれる前に自分の身体がとても小さくなり […]
わたくしことくまちゃがこの映画を観たのは、10年以上前のことだったと思います。 場所は、「第七藝術劇場」。通称ナナゲイといいまして、大阪の十三にある映画館です。採算のとりにくいマニアックな作品も頑張っ […]
お前の人生になにか意味があるのか、と問われて怒らない人はいないであろう。何かしらの意味があると思いながら、自らの人生に物語を捉えつつ、誰でも日々を生きているからだ。 生きてきた軌跡に何ら意味がなく、支 […]
著者ペール・ラーゲルクヴィストは、スウェーデン出身の詩人・劇作家・小説家です。19世紀末に生誕し、20世紀はじめから20世紀後半にかけて活躍しました。1951年度のノーベル文学賞を受賞しています。 伝 […]
アウラは消滅してしまったのでしょうか?それともひじょうに低いレベルに落ち込んだ、あるいは収縮しているだけなのでしょうか?そもそも、何についてのアウラなのか?あらゆるものについてのアウラなのでしょうか? […]
生きることができない条件が揃っていないということ 生きるための条件が揃っているというわけではないこと 生きるのがつらい、生きていてもしかたない、苦労する必要はない 生きていることが当たり前であるように […]
ある種の価値の標榜は罪と繋がっている。あるいは、ある種ではなくすべてと言っていいかもしれない。 ある基準を定めてそれから外れる者に対して罪悪感を植え付けることにより、その者を弱らせ治めやすくするといっ […]